AVO/MoTeC Japanのブログ(News)

アンダー鈴木様が御来社

世界一の速さを目指す、日本を代表するプライベーター、アンダー鈴木様です。

来期よりエンジンが進化するらしく、そのエンジンを新規にMoTeC m800で制御します。
今回は、その配線やセンサーについて質問しにきてくださったのですが、
それ以外にも、セッティングに必須のアレと、マシンメイクに必須のコレについて
じっくり打ち合わせをさせて頂きました。

さらに、制御をm800にするにあたって、変更予定の某センサーについて
当社で使用している物を交えて打ち合わせをさせて頂きました。
　
MoTeC関係の部分では、微力ながらお手伝いできればと思っております。
　
　
ちなみに、エンジン制御に必要な某センサー
一般的に、日産車では純正をそのまま使用しているようですが、
純正センサーでは、高回転で正確な計測ができないんです。
新品に交換すると何とかなったりもするのですが、結局すぐにダメになってしまいます。
　
これを正確なセンサーにしてMoTeC ECUで計測すると、高回転が驚くほど変わります。
弊社は日産車の専門店ではないので、作業の際にワンオフで製作していますが、
要望が多いので製品化するべきかなと悩んでいる次第です。
　
　
　

これは一体!?

お客様がドライブのついでに立ち寄ってくださいました。
それも超が付く格好良いオープンカーで。
　
しかし、たぶんイタリア製だろう・・・というだけで
車名どころかメーカー名すら判りません。

一度見たら忘れない、インパクトのあるスタイルです。

アルミの叩き出しで作られたボディは新品のようです。
　
メーカー名はスタンゲリーニ
車名はアラドーロ
排気量は1100cc
1939年式で、日本には１台しかない超絶希少車です。
　
ちなみに、この車はMoTeC制御ではなく、オリジナルです。
他の角度から撮影した画像もいくつかあります。








明らかなフロントミッドレイアウトからも解るように
当時としては先進的なスポーツカーです。
魅力的なスタイルに、ただただ感動してしまいました。
　
　
　

インジェクターの角度

インジェクション制御のエンジンにとって、インジェクターの取り付け角度は非常に重要です。
重要なのですが、インジェクターの角度が悪くてもパワーには大きな影響は出ません。
もっとも影響が出るのは、インジェクター噴射タイミングでレスポンスや燃費がガラリと変わる、低回転域です。
まず、この図を見て下さい。

ノーマルエンジンの場合、その多くはバルブの傘に向けて燃料を噴射できる角度になっています。
なるべくポート壁面に燃料が当たらず、バルブだけに当たるようなイメージです。
　
エンジンが暖まると、ポート壁面に当たった燃料は気化しやすくなるのですが
寒い時期の始動では、貼り付いて燃焼室に流れ込む（未燃焼ガス）量が増えてしまいます。
つまり、始動性が悪く、暖機終了まで燃料が不足してしまうのです。
仕方なく始動時増量などの補正が必要になります。
　
エコカー用のエンジンでは、ポートどころかバルブにも燃料を当てず、
バルブが開いた瞬間に、燃焼室に直接燃料を入れる角度とタイミングを計算している物もあります。
　
社外品のスポーツインジェクションや、サージタンクのキットの中には、
インジェクターの角度がとても悪い物があります。
最大パワーやトルクなど、パワーチェックのグラフは問題ないものの
冷間時の始動性が悪かったり、低回転域でアクセルレスポンスが悪い、スムーズにならないなどの問題も発生します。
　
レーシングカーの中には、ファンネルの外に付けたインジェクターで燃料を供給する物もありますが、あれも出力を最優先した形状で、街乗り領域をスムーズにするための物ではありません。
キャブレター車や初期のインジェクション車に新規でインジェクターを取り付ける場合には、バルブに向かって燃料を噴射できるインジェクター角度に仕上げましょう。
　
　
　

ローラーバレル式スロットル

カラーディスプレイロガーの設定で入庫中の、BSK様のオレンジ号。
エンジンに装着された、ローラーバレル式のスロットルボディがカッコ良いです。

エンジンは2ZZ改のNAです。

この部分の形状が特殊です。
従来のスロットルと違ってバタフライは無く、シャッターバルブとも違います。

横断面を図にすると、こんな感じです。
内部にバタフライやシャッターの穴が無いため
全開時にポート・インマニ・スロットル・ファンネルがツルッとした一体のパイプのようになります。
　
実際にローラーバレルの動きを見てみましょう。

キットの無いエンジンではインマニを製作しなければなりませんが
実際の性能だけではなく、見た目も相当インパクトがあります。
NAエンジンのチューニングでは、この先ローラーバレル式が増えてくるかもしれません。
　
ちなみにMoTeC ECUなら、
スロポジセンサーさえ装着されていれば、どの形式のスロットルでも制御可能です。
　
気になる方はBSK様のホームページも併せてチェックしてみてください！
http://www.bodyshop-kobayashi.com/
　
　
　

Nissan ZEOD RC その2

ZEOD RCがストレートを矢のように走る姿を連続撮影しましたが、
フェンス越しだったので微妙な感じです。
　
ZEOD RCは、ル・マンの舞台となるサルテサーキットを、
モーターで走るという新しいチャレンジに向かって製作されたレースカーです。
　
将来的にル・マンからガソリンエンジンが消えて、EVだけになるかは判りません。
しかし、その第一歩の可能性は充分にあります。
性能と信頼性を両立するため、技術の日産が完璧を追求しています。
　
新しい試みをおこなっているために、制御はとても複雑になっています。
当然ながら超が付くほどの軽量化を追求しているため、
車体各部の配線や制御系にも軽量化が求められますが、
単に軽くするだけではなく、そこには厚い信頼性も求められます。
　
　
最新であり、世界最高のレースカー、ZEOD RCは
信頼と性能を両立するために、高い実績を誇るMoTeCを選択しました。

写真右側にあるのが、MoTeC ECUのM1シリーズ、M182です。
その下にあるのは、電機系を一括コントロールするPDM32。
左下に少し見える、カプラーが挿さっている物は、、、、

EDL3。
画面の無いダッシュロガーで、データロガーに特化した物です。
ロガーとしてのスペックは、最高峰のADL3と同じです。
　
　
ダッシュロガーがADL3ではなく、スクリーンレスタイプのEDL3なのは、
メーターをステアリング埋め込みタイプにするためです。

bf1systemsのカーボンコンポジットステアリングに装着されているのは
D153ミニカラーディスプレイです。
　
これらの製品を選択して頂けたことは、当社にとって非常に名誉なことです。
当社も日本国内では全力でサポートさせて頂く約束をさせて頂きました。
　
　
　

Nissan ZEOD RC その１

ZEOD（ズィーオッド） RCは、Zero Emission On Demand Racing Carの略で、
日産が来年のル・マン24時間に向けて開発している車輌です。
　
10月18・19・20日と、富士スピードウェイで開催されている、
WEC 6 Hours FUJIでデモンストレーション走行を行います。
　
昨日18日には、富士のストレートを無音で疾走し、会場を驚かせました。


これまでのレーシングカーとは一線を画すスタイルです。
　
スペックなど詳細なデータは、ネットで検索して頂ければ御覧になれると思います。
注目して頂きたいのは、その中身なのです！
　
　
　

C125

MoTeCから新製品が発売されました。
簡単に説明すると、カラーのダッシュロガーです！

シフトライトが本体上部に内蔵されました。
色々な表示モードや表示色が選択できるのが特徴です。
　
直射日光が当たっていてもクッキリと読める高輝度なモニターなので
レース中に確実に視認できるのが自慢です。
　
第一弾のC125が、さっそく当社に到着しました。

CDL3との比較です。
単体で見ると小さくなった印象ですが、並べると極端なサイズ差は感じません。

C125の端子はCDL3と同じなので、CDL3の配線に繋いでみました。
ちなみにCDL3の端子は、MoTeC ECUとそっくりです。

カプラーオンで繋がりました。
ちなみにSDL3のカプラーに接続可能なC185というモデルも発売予定になっています。

表示しました。
シフトライトもエンジン回転に合わせて光ってます。

表示も変わりました。
本当にとても明るくて見やすい画面です。
表示や機能についても、追って紹介していく予定ですので、ご期待下さい！
　
　
　

出発します！

ステッカー班と印刷班の、夜を徹した作業がようやく終了しました。

これよりオートレジェンドに向けて出発します！
土曜～日曜に会場に足を運ぶ方は、ぜひハリー小島に「ブログ観てます！」と声を掛けましょう（笑）
黒いシャツにMoTeCのワッペンが目印です。
　
　
　

週末はオートレジェンドです

土曜～日曜にポートメッセ名古屋で開催されるオートレジェンドに出展します。

今回予定しているのは、最近工場の一角に鎮座している赤いヤツ。
通称F号です。
遊びに来た人は知っていると思いますが、超が付く程のドラッグマシンのように見えて
実はアレです。
　
会場でお披露目するために、全社一丸となって突貫作業中（？）です。
　
　
　

S30フェアレディZ

このZは当社のデモカー・オレンジＺ＆ブラックＺの部品取りとして入手しました。

ところが、保存状態が非常に高いんです。
フロアに穴なんかあいてないんです、もったいないですよね。
という訳で、部品取り車の予定がナンバー付きになりました。
　
当社はレストアショップではないため、
デモカーは何らかの目的を持ったフルチューン仕様になるのが普通です。
ドラッグ仕様はあるので、最高速仕様になりそうな予感がします。
　
Ｌ型エンジンの最高速・国内記録は
ターボ部門・S130　L28改3.1Lツインターボ（ターボの種類不明）　322.87km/h　byTBO
NA部門・S130 L28改3.1（3.2かも）L　296.05km/h　ｂｙ林＆渡部
　
どちらも雑誌主催の谷田部で計測した記録です。
当社のZがどのような形になるかは判りませんが、MoTeCで制御することだけは確定です。
どちらの記録を目指すかは判りませんし、いつから始めるのかも不明です。
それでも、記録を塗り替えるために常に前向きで行きたいと思います。