2023年 06月 14日
レーシングカー |
憧れのスポーツカーやスーパーカーの特別仕様の中でも、その頂点にあるのがレース用モデルであり、ある一定の層からは神のように奉られる絶対的な存在です。
レーシングカーには、エンジンが始動しやすい、アイドリングが安定する、街乗り領域で快適に走行できる…というような機能が無く、そのような制御もおこなわれていません。
「担当メカニックが色々と準備の手を入れてエンジンを掛け、暖気が完了した状態でドライバーに乗ってもらう」
…という種類の乗り物です。

ナンバー付きのレーシングカーと言っても、外見上市販モデルとほとんど見分けの付かないカップカーような車輌から、グループCカーやフォーミュラカーにナンバーを付けた車輌まで多々ありますが、これらの車輌は、まさに「メカニックが色々と準備の手を入れてエンジンを掛け、暖気が完了した状態でドライバーに乗ってもらう」乗り物であって、キーを捻れば暖気が終わるまでアイドルアップする乗用車とは種類が異なります。
でも、せっかくナンバーが付いているのだから、オーナーカーの乗用車として扱いたい。絶対的な頂点のマシンをストリートで走らせたい。そんな夢を叶えるお手伝いが出来るのがMoTeCですが、その夢には…
・比較的容易に叶う
・決断を必要とする
・かなりハードルが高い
…と、大きく分けて3種類のレベルがあります。
ここでは車検や大がかりな改造の話ではなく、あくまでエンジン制御側からの視点で解説させて頂きますが、まず「比較的容易」な部類は、レース用の「低回転域を一切考慮していないハイカム」が組まれたエンジンを除く、ワンメイクに近いエンジンであることと、市販モデルのアイドルコントロールバルブが流用装着できるエンジンを搭載した車輌になります。このような車輌の場合、一般的なストリート車輌と同様のエンジン制御ができます。
以前、そのような車輌の作業をブログに掲載した際、複数のオーナー様から「アイドルコントロールバルブの品番を教えてください」と連絡がありました。よくよく聞いてみると、コントロールバルブを付けるだけで調子が良くなると勘違いをされておりましたので、制御する機器も用意して制御の設定をしなければならない旨を説明させて頂きました。
「常用や街乗りを考慮していないレーシングカー」を、こんなにたくさんの人が苦労しつつ乗っているのかと驚きました。
次に「決断が必要」な部類ですが、アイドルコントロールバルブをワンオフ装着する必要がある車輌です。アイドルコントロールバルブ無しでもセッティングは可能ですが、冬場を想定したセットでは夏場にアイドルが高かったり、夏場を想定すると冬に掛かりが悪い…という物になりがち。アイドルコントロールができれば、そのような問題は解消します。暖気が終わるまでアクセルに足を載せて…も不要です。
ただし、アイドルコントロールバルブを取り付けるためには、多くの場合「インマニに穴を開ける」作業が必要です。例えば…
貴重なレース用限定仕様の、
貴重なV12エンジンの、
貴重なインテークマニホールドに、
《《12個穴を開ける》》
…そんな決断が必要になります。
モノが超高額車輌だけに、当然ながら二の足を踏む御客様もいらっしゃいますが、調子良く乗るためにコントロールバルブ装着を希望される御客様もいらっしゃいます。
最後に「かなりハードルが高い」部類ですが、もの凄いオーバーラップのカムが組まれた正真正銘のレース用エンジンが搭載されている場合です。
もちろん制御自体はできますし、往々にして多連スロットルが装着されているため、ある程度アイドリングを安定させることは可能です。ただ、「吸気と排気のバルブが両方同時に開いている時間が長いエンジン」というのは、低回転時には排気側からも吸入しようとするため、機械的な構造上の理由で一定以上の回転数まで高めないと安定したアイドリングができません。そしてそれをやろうとすると、結構な爆音になります。ル・マンを走ったマツダの4ローターエンジンなどをイメージして頂くと判りやすいと思いますが、全開時はともかく、レーシングカー感のあるアイドリングでは、今どき街乗りはキツイです。
このようなエンジンで無理にアイドリング回転数を下げると、不安定に刻んだアイドリングになってしまいます。さらに、(レース車輌なのでノンサーボが大多数ですが)負圧が低いためアイドリング回転ではブレーキブースターを作動できず、渋滞や駐車場内の移動など「アイドリング領域ではブレーキが効かなくなる」という事態が起きます。また、いちいちアクセルをアオって回転を上げてクラッチを繋がないとエンストするような設計のエンジンだけに、気軽に乗れると言うよりは、乗り手を選ぶ仕様になってしまいます。これがハードルが高いと説明した理由です。
半クラが効かずペダルも重いチューニングカーに乗り慣れた世代であっても、今さら乗ろうと考える人は少ないと思います。
色々と書きましたが、欲しい、乗りたい、という強いエネルギーがある方の多くは、どんなに乗りにくくても、乗るのが大変でも、維持するのが大変でも、笑顔で乗り続けると思います。ただ、そんな方達が少しでも乗りやすく、走らせやすくできるのであれば、その笑顔を何倍も輝かせることができるかもしれません。そんなお手伝いをするのがMoTeCです。
ぜひ御相談ください。
レーシングカーには、エンジンが始動しやすい、アイドリングが安定する、街乗り領域で快適に走行できる…というような機能が無く、そのような制御もおこなわれていません。
「担当メカニックが色々と準備の手を入れてエンジンを掛け、暖気が完了した状態でドライバーに乗ってもらう」
…という種類の乗り物です。

でも、せっかくナンバーが付いているのだから、オーナーカーの乗用車として扱いたい。絶対的な頂点のマシンをストリートで走らせたい。そんな夢を叶えるお手伝いが出来るのがMoTeCですが、その夢には…
・比較的容易に叶う
・決断を必要とする
・かなりハードルが高い
…と、大きく分けて3種類のレベルがあります。
ここでは車検や大がかりな改造の話ではなく、あくまでエンジン制御側からの視点で解説させて頂きますが、まず「比較的容易」な部類は、レース用の「低回転域を一切考慮していないハイカム」が組まれたエンジンを除く、ワンメイクに近いエンジンであることと、市販モデルのアイドルコントロールバルブが流用装着できるエンジンを搭載した車輌になります。このような車輌の場合、一般的なストリート車輌と同様のエンジン制御ができます。
以前、そのような車輌の作業をブログに掲載した際、複数のオーナー様から「アイドルコントロールバルブの品番を教えてください」と連絡がありました。よくよく聞いてみると、コントロールバルブを付けるだけで調子が良くなると勘違いをされておりましたので、制御する機器も用意して制御の設定をしなければならない旨を説明させて頂きました。
「常用や街乗りを考慮していないレーシングカー」を、こんなにたくさんの人が苦労しつつ乗っているのかと驚きました。
次に「決断が必要」な部類ですが、アイドルコントロールバルブをワンオフ装着する必要がある車輌です。アイドルコントロールバルブ無しでもセッティングは可能ですが、冬場を想定したセットでは夏場にアイドルが高かったり、夏場を想定すると冬に掛かりが悪い…という物になりがち。アイドルコントロールができれば、そのような問題は解消します。暖気が終わるまでアクセルに足を載せて…も不要です。
ただし、アイドルコントロールバルブを取り付けるためには、多くの場合「インマニに穴を開ける」作業が必要です。例えば…
貴重なレース用限定仕様の、
貴重なV12エンジンの、
貴重なインテークマニホールドに、
《《12個穴を開ける》》
…そんな決断が必要になります。
モノが超高額車輌だけに、当然ながら二の足を踏む御客様もいらっしゃいますが、調子良く乗るためにコントロールバルブ装着を希望される御客様もいらっしゃいます。
最後に「かなりハードルが高い」部類ですが、もの凄いオーバーラップのカムが組まれた正真正銘のレース用エンジンが搭載されている場合です。
もちろん制御自体はできますし、往々にして多連スロットルが装着されているため、ある程度アイドリングを安定させることは可能です。ただ、「吸気と排気のバルブが両方同時に開いている時間が長いエンジン」というのは、低回転時には排気側からも吸入しようとするため、機械的な構造上の理由で一定以上の回転数まで高めないと安定したアイドリングができません。そしてそれをやろうとすると、結構な爆音になります。ル・マンを走ったマツダの4ローターエンジンなどをイメージして頂くと判りやすいと思いますが、全開時はともかく、レーシングカー感のあるアイドリングでは、今どき街乗りはキツイです。
このようなエンジンで無理にアイドリング回転数を下げると、不安定に刻んだアイドリングになってしまいます。さらに、(レース車輌なのでノンサーボが大多数ですが)負圧が低いためアイドリング回転ではブレーキブースターを作動できず、渋滞や駐車場内の移動など「アイドリング領域ではブレーキが効かなくなる」という事態が起きます。また、いちいちアクセルをアオって回転を上げてクラッチを繋がないとエンストするような設計のエンジンだけに、気軽に乗れると言うよりは、乗り手を選ぶ仕様になってしまいます。これがハードルが高いと説明した理由です。
半クラが効かずペダルも重いチューニングカーに乗り慣れた世代であっても、今さら乗ろうと考える人は少ないと思います。
色々と書きましたが、欲しい、乗りたい、という強いエネルギーがある方の多くは、どんなに乗りにくくても、乗るのが大変でも、維持するのが大変でも、笑顔で乗り続けると思います。ただ、そんな方達が少しでも乗りやすく、走らせやすくできるのであれば、その笑顔を何倍も輝かせることができるかもしれません。そんなお手伝いをするのがMoTeCです。
ぜひ御相談ください。
by avo-motec
| 2023-06-14 17:45
| ブログ
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