2021年 03月 02日
MoTeC装着車両のエンジンが掛かりません。 |
過去にMoTeC制御化した車輌を中古で入手した業者様やオーナー様からの相談が増えています。 その中でも「10~15年前は調子良く走っていたらしいけど、今はクランキングしても掛かりません。再セッティングしてください」というお話を、とてもたくさん頂いております。
10~15年前に調子良く走っていたということは、少なくとも当時はMoTeC ECUのセッティングに問題はなかったと考えられます。そして10年以上放置したとしても、MoTeC ECUのデータは勝手に書き換わりませんので、始動しないのはセッティングデータという「ソフト」の問題ではなく、エンジン及び補機類など「ハード」の問題である可能性の方が高いです。
もちろん「ハード」の中には、
「MoTeCの配線が断線していた」
「MoTeCに繋がるセンサーが壊れていた」
「MoTeCに接続するピンが腐食していた」
など、MoTeC ECUに直接関連する部分のトラブルも考えられますが、まずは10年以上放置した車両を「起こす」際に、最低限やるべきメンテナンスから始めることを推奨します。
プラグやオイルなどを新品に交換するのは常識としても、それ以外に…
古い燃料を抜いて新しい燃料を入れたか
燃料フィルターに錆が溜まってないか
燃圧は問題無く掛かっているか
インジェクターは固着してないか
プラグの火は飛んでいるか
最低でもこれくらいの確認は必要だと思いますが、これはあくまで最低限の話。これ以外の可能性も山ほどあるので、無事にエンジンが始動するまで、ひとつひとつ可能性を潰して行く必要があります。
つまり、一般整備が必須ということです。
長期間の放置は樹脂やゴム類に深刻なダメージを与えると同時に、鉄を腐食させます。
状態にもよりますが、燃料ポンプが錆びて固着していたり、燃料タンク内が錆でボロボロ、錆が燃料配管やインジェクターの頭にあるフィルターを詰まらせていることもあります。ラジエターが詰まっていることも多いです。
その辺をリフレッシュしたら今度は燃圧に負けて古いホースが抜けたり裂けたりという事態も起こり得ます。
そして、無事にエンジンが始動したとしても、整備をしていなければ今度はクーラントやオイルが噴き出したり、吸気系のガスケット抜けから二次エアを吸って不調になったり、ウェストゲートが固着してブーストが制御不能になるなど、エンジン周りだけでも問題が起きる可能性が山ほどあります。
平成初期の車輌では、すでに入手困難な部品も増えてきています。もはや修理や整備ではなく、レストアという言葉が似合う車輌も多いです。
「格安だしリセッティングするだけで直ったらお買い得だ!」は、ほとんど幻想です。まずは10年の放置でくたびれた部分をシッカリとリフレッシュしてください。作業していく中で、「あ、犯人はこれだ!」という部分がきっと見付かると思います。
by avo-motec
| 2021-03-02 12:23
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