ファイヤー安藤選手の秘密 |
サーキットのタイムアタックで好成績を出すには、「マシンの完成度」、「ドライバーのテクニック」、「サーキットのコンディション」など、さまざまな要素、条件が揃う必要があります。ましてやコースレコードとなれば、すべてを最高の状態にする必要があるのは言うまでもありません。
昨日の「マシンの完成度」は、ESCORT様の不眠不休の完璧な作業によって、素晴らしかったことは結果が示しています。「サーキットのコンディション」も同様です。しかし、「ドライバー」はどうだったのでしょうか。
実は、ファイヤー安藤選手には、秘密があります。
タイムアタック イベント「Attack」は、チューニングカーのタイムアタックイベントであると同時に、アマチュアの最高峰を決するイベント。ファイヤー安藤選手もプロのレーシングドライバーではなく、チューニングカーを楽しむ「いちユーザー」に過ぎません。
しかも、御自宅があるのは四国の香川県。完全にアウェイのモーターランド菅生は走行経験が乏しく、まともに走行した回数は10周程度(イン/アウトラップを除く)なのです。
常識的に考えれば、プロでもないドライバーが、ろくに走ったこともないサーキットでコースレコードを叩き出すなど不可能です。
でも、逆に言えば、50周、100周と走り込めば、誰でもコースレコードを叩き出せるテクニックを身につけられるでしょうか。
実はファイヤー安藤選手、菅生だけではなく、筑波サーキットで55秒台のタイムを出した際も、3回くらいしか走行したことがない状態でした。
このように書くと「ドライビングの天才なんだ!」と、深く考えずに思考停止してしまう人もいるような気がしますが、サポートを手伝わせて頂いている私達の目線から感じるファイヤー安藤選手は、自分の走りを分析して、ストイックに速く走るための方法を追求できるドライバーです。
MoTeCダッシュロガー/ディスプレイロガーには、アタック周回中の「あらゆる走行データ」を蓄積することができます。どんなデータを蓄積するかは、ドライバーとエンジニア次第。必要な数だけ必要な場所にセンサーを取り付ければ良いのです。
ファイヤー安藤選手は、自分のドライビングデータを徹底的に検証し、ドライビングのダメな部分と良かった部分、改善できる可能性を、御自身で追求しています。
単純なドライビングラインの検証だけではなく、ブレーキ踏力やステアリング舵角などから、タイムを落とす無駄な操作をしていなかったのか。
そのような部分まで自分の走りを詳細に検証し、次の走りに生かしているからこそ、少ない走行回数で驚異的にタイムアップできるのです。
間違ったドライビングのまま何十周も練習するよりも、遥かに効率的であり、圧倒的なタイムアップを果たすことができる。これをファイヤー安藤選手が身をもって実践してくださっていることは、私達にとっても嬉しい限りです。
MoTeCのデータロギング機能、ログ解析ソフトのi2プロフェッショナル。サーキットでタイムを削るための最良の選択です。
この画像は、記録を出した際のログデータの一部(全部だと膨大な量になり過ぎるため)を、ファイヤー安藤選手とESCORT様の御許可を頂き、ノントリミングで公開させて頂きます。
隠し事はありません。ぜひ皆様もじっくり検証してみてください。
※このブログは画質を一定以下に落としてしまうようです。こちらで高精細な画像を確認できます。
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