吸気温センサー |
正確には空気中の酸素が必須なのですが、空気の主成分は窒素。
酸素は約20%しか含まれていません。
つまり、
大量に吸い込んでも、吸った空気の20%しかエンジンのパワーには利用されていないのです。
しかも、
空気は暖まると膨張し、冷えると収縮します。
夏よりも冬の方がパワーアップする理由です。
気温が20度高くなると、空気は約7%膨張します。
1割にも満たない僅かな数字ですが、夏場は膨張だけではなく、空気中の湿度の割合が高くなり、酸素の割合が減ってしまうのです。
このように、
気温によって酸素の密度が変わるため、気温に合わせて燃料噴射量も変化させる必要があります。
これを可能にするのが、エンジンが吸う空気の温度を監視する、吸気温度センサーです。
エンジンが吸い込む空気は、高温のエンジンルームを通過しているため、外気温度=吸気温度にはなりません。
「6連スロットルにファンネルを付けてエンジンルームの熱気を吸っている」場合には、夏場でも冬場でも吸気温度が変わらない場合もあります。
フレッシュエアーを吸入させるための外気導入も重要ですが、エンジンのポートまでの間で受熱するため、外気と同温まで吸気温度を低下させることはできません。
吸入空気温度は外気温度だけではなく、エンジンルーム内の温度によっても大きく変わります。
刻々と変化する吸気温度=酸素密度に対応して、正確な空燃比になるように燃料噴射をコントロールするのが、吸気温度補正です。
写真はMoTeC純正の吸気温度センサーと専用コネクター。
取り付ける場所は、ターボならインタークーラー出口からサージタンク、NAならエアクリーナーからサージタンク、ファンネルむき出しの多連スロットルなら、ファンネル付近の任意の場所です。
吸気温度補正は非常に重要なセッティング項目です。MoTeC ECUのセッティングで御不明な点がありましたら、いつでも御連絡ください。