ポルシェ964ターボ後期3.6 |
後期型の3.6L(360ps/53kg-m)ですが、
・エアクリーナー
・純正交換インタークーラー
・スポーツ触媒
・マフラー
以上の吸排気チューニング+MoTeC M800制御で、483.6ps/65.2kg-mに仕上がっていました。
今回は、プレステージ様でエンジン本体を完全オーバーホール。ポート拡大研磨、燃焼室研磨&容積合わせ、各部重量合わせを施したために、リセッティングのお手伝いです。
特にチューニングパーツは使用していませんが、964ターボSエクスクルーシヴに施された「ていねいなエンジン組み」を目指したそうです。
(ターボSはM800+吸排気変更で531.7ps/66.9kg-mでした)
http://motec.exblog.jp/21998662/
新しく組まれたエンジンの最大の特徴は「あれ、小さいターボに組み替えた?」と感じてしまうエンジン特性。実はエンジン効率が上昇したことで、ターボがより低回転から立ち上がるようになりました。
実際に低中速域のトルクとレスポンスが段違いで、アクセルを踏むと驚くほど面白さ!
どこから踏んでも力強く、速さが数段アップしています!
パワーチェックの結果は471.8ps/66.5kg-m。
483.6ps/65.2kg-mだったオーバーホール前よりも、パワーは11.8ps低下したものの、トルクは1.3kg-m向上しました。
数字だけを見ると、前の方が良さそうに見える人もいると思いますので、パワーとトルクの比較を見て下さい。
緑が前の状態で、赤が今回の仕様です。
ピークは僅かに劣りますが、5000rpmまでの中間域は明らかに上回っています。
トルクカーブも同様で、圧倒的に今回のエンジンの方が面白いことが判ります。
それともうひとつ、排気音のバラ付きが消えて、より繋がった音色になりました。この部分も加速の気持ちよさを引き立ててくれています!
純正タービンでは、ブーストが上でタレ始めている状態なので、最大出力的にはこの辺が上限だと思います。
インタークーラーを大型の物に交換すれば、もう少し高回転のパワーは稼げると思いますが、せっかく純正風に仕上げたバランスが台無しになってしまいます。
ピークパワーを望んでタービン交換するのもアリですが、せっかく手に入れた中間域のトルク特性を犠牲にするのは勿体ないです。
次のステップに進む際は、プレステージ様と現状を詳細に見極めた上で「ノーマル然としながら速い!」に磨きを掛けるお手伝いをしたいです!