フォードRS200 |
現在、RS200は天文学的な価格…ですよね。
恐ろしくて想像も付きません。
なのに、岩瀬氏は普通。当たり前のように自走で走ってこられます(笑)
さすが世界を股に掛けた元ワークスドライバー!
以前紹介したRS200とは別の個体です。
http://motec.exblog.jp/21669527/
RS200はフォード製ですが、V8が搭載された「いわゆるアメ車」ではありません。
カロッツェリア・ギア(VWカルマン・ギアやデ・トマソ パンテーラ、いすゞ117クーペをデザインした会社)の設計で、リアにコスワース製のアルミシリンダー1800ccツインカム24バルブターボを搭載しています。
俗に言うコスワースBDAをベースにした、ターボ専用パーツが山盛りのチューニングエンジンを純正搭載しているそうです。
エンジンはリアミッドシップで、ミッションがフロントにある「逆トランスアクスル?」レイアウトを世界初採用していたり、パイプフレームのように見えて、実はフロアがハニカム構造のフルフラット(当時F1で流行した設計)など、勝つために手段を選ばなかったグループB時代の香りがあちこちから感じ取れ、見ているだけで五感が刺激されてしまいます。
ちなみにこの車輌には、シフトレバーの隣に2WDと4WDを3段階に切り替えるレバーが付いていますが、スタンダードモデルには付いていないオプション装備だそうです。
タービンを新品(ギャレットのT3/T4ハイフローのようです)に交換してあり、MoTeC M800で8本のインジェクターをHi/Lo(シーケンシャル)制御しているのが特徴です。
セッティングは実走を交えて詰めつつ、コクピット館林様のダイナパックをお借りしてパワーチェックさせて頂きました。
まず、ブースト1.2キロで287ps出ました。
もっとブーストを上げようということで、1.4キロで327ps出ました。
1.6キロ掛けようということになり、352.7ps出ました。
もう止めよう(笑)
グループB車輌とはいえ、30年前のクルマ。無茶は禁物です。
最後に実走に合わせて補正をおこない、セッティングは無事完了しました。
グラフが3段になっているのが、ブーストによるパワー差です。
4WDとはいえ、相当軽いボディなので、フルブースト時には強烈な加速!
でも、加速よりも強烈なのは、何事もないようにニコニコしながら全開で走る岩瀬氏です(笑)