フェラーリ308クアトロバルボーレ その2 |
ここで発生する問題はさまざまで、起きる症状もさまざまです。
テスタロッサまでのフェラーリで、高回転からのアクセルオフ時に「フオォォォォォォーン」と気持ちよくエンブレが掛からず「ゴボロブロボゴブボゴ…」となるケースも、KジェトロやKEジェトロの不調。アクセルオフしているのに燃料カットされていない状態です。
画像の右の丸い部分の上にエアクリーナーが付き、左のパイプの先からスロットルバルブ、サージタンクと続きます。つまり、サージタンクとエアクリーナーの間にあるインテークパイプと一体化しているのです。
中央にあるデスビのような形状の黒い部分は「フューエルディストリビューター」と呼ばれ、金属の配管で各気筒に燃料を送り、先にあるノズルから燃料を噴射します。
内部に汚れが溜まったり、サビが発生すると、始動が困難になったりストールしやすくなったり、黒煙が出やすくなるようです。
右の丸い部分にある金色のフタが、エンジンが空気を吸うと下にさがり、フチから空気が吸い込まれるのですが、このフタの上下で燃料噴射量が増減されるのが特徴です。
ちなみに、この当時のインジェクションシステムを一括りに「メカポン」と呼ぶのは間違いです。
メカポンはベルト駆動の燃料ポンプを内蔵するシステムで、KジェトロやKEジェトロとは異なります。(私も最近まで明確な違いを知りませんでした)
今回は、Kジェトロニックを撤去し、Kジェトロのノズル部分にインジェクターを装着。デリバリーパイプを製作して、燃圧レギュレターを追加します。
このほか、エンジンの回転信号を計測するためのクランク角センサーの製作と、アイドルコントロールバルブを追加して、MoTeC ECUで制御します。