エッティンガー WBX6 |
単にエンジンがハイパワーなだけではなく、スポーティな足回りを組んだミニバンもあり、高速で当たり前のようにハイスピード巡航ができます。
しかし、一昔前は「バン=遅い」が当たり前でした。
ハイパワーエンジンが乗っているなんて、あり得ません。ましてや6気筒が搭載されるなんて夢のまた夢。
VWヴァナゴン(カラベル)初代モデルも、遅いのが当たり前な時代のミニバンです。エンジンは水平対向4気筒2100ccで、パワーは95psでした。
そしてこのモデル、ボディは同じT3ですが、水冷の水平対向6気筒を搭載(RRレイアウト!)。エッティンガーから発売されたWBX6です。
水平対向6気筒といえばポルシェが有名ですが、このエンジンはVWとエッティンガーで開発した別物の水冷エンジン。
3200ccと3700ccがあり、これには3700ccが搭載されています。
この車輌は、弊社で10年以上前にMoTeC M4制御に変更した個体で、横浜のT-WORKS様からリセッティングの御依頼を頂きました。
エンジンを完全オーバーホールした後に、以前よりもアイドリングが上昇して始動性も悪くなったとのことです。
センサーを1個交換して、クランク角センサーのポジション合わせをやり直しました。
実用領域のセッティングを実走でやりましたが、まず信号待ちでアイドリングのサウンドに優越感を感じます(笑)
走り出すと、フラットで厚いトルクと、レスポンス抜群なエンジンに驚きます。
空吹かしのレスポンスとサウンドは、まるで911のようです。これ以外のミニバンにン選択肢がないと考えるオーナーの気持ちが、とても理解できるエンジンで感動しました!