ポルシェ911SC その2 |
前回御説明しましたが、これまでMoTeC ECUでセッティングした964は、カタログ数値250psから、285~296psにパワーアップしています(弊社シャーシダイナモでの数値です)。
ジール様の手により、腰下もヘッドも単体バランスからダイナミックバランスまで取っているエンジンだけあり、回転上昇が非常に滑らかです。
等長のステンタコ足が組んであり、アイドリングはバサバサバサ…という独特な排気音ではなく、ボォー…と低い低音。回した時のサウンドも、爽快感があります。
実走で驚いたのは、乗りやすさ。
クラッチを切ったらシャラシャラ音が出たので、ツインが組んであると判断。気を遣ってクラッチミートしようとしたら、ノーマルのような半クラッチで普通に乗れました。
後から聞いたらLSDも組んであるとのこと。
出し入れの切り返しでも、交差点でも一切バキバキ感がなかったので、まさかLSDが組んであるとは思いもしませんでした。
ノーマル然としたフィーリングの秘密は、ATS製ツインとカーボンLSDだそうです。
単に中古を載せたのではなく、キッチリと組み直されたエンジン。どれくらいパワーが出るのか非常に期待が持てます。
セッティングの結果は296.5ps/37.3kg/m。
さすがバランス取りしているだけあり、964エンジンでは過去最高のパワーです。
パワーだけではなく、5.7キロもトルクアップしているのも驚きです。
実際に走らせると、数値以上に気持ちよく吹け上がり、勢いよく加速します。
よくよく聞いてみたところ、車重が980kgしかないそうです。
つまり、パワーウェイトレシオ3.3。
997ターボに匹敵する加速の持ち主です。
今週末にFSWを走るそうなので、オーナー様のインプレッションも、とても楽しみです!
ジールプロ
http://www.zeal-pro.com/