ポルシェ911SC |
この時代の911(930)は排気量3000ccですが、エンジンは964用のM64(3600cc)に換装してあります。
エンジン本体はノーマルですが、オーバーホール時にフルバランス取りをおこない、等長タコ足入りの吸排気系交換を施してあります。
同じフラット6ですが、930ボディに964エンジンを搭載するのは簡単ではなく、ボディ側を改修してあります。組み合わせるミッションは‘87用のゲトラグ製G50で、こちらも大きく位置を変更。
ポンと交換してあるようでいて、大手術が施されていました。
964のNAエンジンは、カレラ2、カレラ4共に、インジェクターが小さいのが特徴です。純正は260cc前後のサイズをほぼ使い切っているので、吸排気系の効率を上げてMoTeC ECUでセッティングを詰める場合は、インジェクターの容量アップが必須となります。
これまで964カレラ2のセッティングは何台もやりましたが、弊社のシャーシダイナモで280馬力台後半~296psと、NAながらカタログの数値から約40psもパワーアップするため、NAのポルシェの中で「最も伸び代のあるエンジン」といえます。
作業の流れは、弊社でワイヤリング後に通常走行が可能な状態にセッティングして、一旦ジール様にお戻しします。慣らし運転やエアコン装着などの追加作業後に、最終的なセッティング。完成までしばらく時間が掛かりますが、とても楽しみです!
ジール
http://www.zeal-pro.com/