964ターボSエクスクルーシブ その6 |
まずはノーマルエンジン+マフラー交換仕様だった、最初の状態です。
424.3ps/53.8kg-mです。
ノーマルでトルクが53キロオーバーというのは、当時としては考えられないスペックです。
エクスクルーシブが発売された1994年当時は
R32 GT-Rが40kg-m
80 スープラが44kg-m
三菱 GTOが43.5kg-m
まさに1ランク上の余裕を感じてしまいます。
今回はMoTeC ECUで制御するにあたって、
クランク角、エンジン温度、スロットルポジション、吸気温度、MAPの各センサーを追加しました。
燃料系はKEジェトロニックを撤去して、インジェクターを6本装着。
デリバリーパイプを製作して、燃圧は3キロに設定しました。
今回はこれだけではなく、
エアクリーナーを純正のBOXタイプから剥き出しタイプに交換しています。
なので制御だけMoTeCに変更した差ではなく、
ノーマル+マフラー仕様と、MoTeC ECU+エアクリ+マフラー仕様の差となります。
セッティングを詰めた結果は、、、
482.7ps/59.9kg-mとなりました!
馬力が58.4ps、トルクが6.1kg-mアップした計算です。
ブースト圧はいじっていません。
立ち上がったところが約0.8キロ、上で緩やかに0.75に下がっているのが
データロガーに記録されていました。
ここで終わりではなく、ブーストコントローラーを追加して、ブースト制御します。
設定ブースト圧は1キロです。
たったコンマ2キロですが、されどコンマ2キロです。
今回は燃料ポンプを交換していないので、上げすぎるとポンプ容量が不足しそうです。
さらにインタークーラーも、本来であれば交換しておきたい領域です。
セッティングの結果は、、、、
531.7ps/66.9kg-m!
純正よりも107.4ps/13.1キロも!!!
エアクリ&ブースト+0.2キロ&現車セッティングだけでは、こうは行かないと思います。
やはりKEジェトロニックからインジェクション制御への変更が効いています。
実走してみると、ノーマルの荒々しさが完全になくなって、
下から滑らかでスムーズになりました。
渋滞で高いギアに入れたまま1000~2000rpmで走れるので
普段乗りも相当楽になりました。
驚いたのは、フラット6ターボにありがちな、2000rpm前後の不快なポイントが無いんです。
これには本当に驚きました。エンジンの素性が全然違います。
ブースト制御をしているため、ブーストの立ち上がりも鋭く感じられます。
ブーストが掛かると、一気にレッドゾーンまで吹け上がります。
相当面白いキャラクターに変身したので、オーナー様に乗ってもらうのが楽しみです!